「七夕豪雨災害」から50年

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1063721  更新日 2024年5月31日

印刷大きな文字で印刷

地球温暖化に伴う気候変動の影響により、洪水や土砂災害といった水災害の激甚化・頻発化が懸念されています。今年は七夕豪雨災害から50年の節目の年。過去の災害に目を向けるとともに、今一度日頃の備えを確認しましょう!

忘れてはいけない!昭和に甚大な被害をもたらした七夕豪雨災害

七夕豪雨の総雨量分布図


1日の降雨量が静岡市で500ミリ、島田市や浜松市の山間部でも300~400ミリが確認された

昭和49年(1974年)の7月7日から8日にかけ、台風第8号の影響により猛烈な豪雨が県内を襲いました。広範囲に降り注いだ雨は、県内各地で河川の氾濫や決壊、土砂災害を引き起こし、その被害は床上浸水が26452棟、床下浸水が54092棟、死者44人、負傷者241人という甚大なものでした。一晩で508ミリの降雨量を記録した静岡市内では、安倍川流域や巴川流域を中心に特に大きな被害が出ました。

  • 静岡市内の巴川付近

    巴川の氾濫により、家の1階部分が水没。市内の低地を流れる巴川は、七夕豪雨以降も洪水被害が頻繁に起きている

  • 静岡市葵区上土付近

    水が引き、商店のある通りは土砂とがれきで埋め尽くされてしまった

  • 静岡市葵区川合付近

    長尾川(巴川支流)の水に流されて半壊してしまった北街道沿いのガソリンスタンド

  • 静岡市清水区由比地区付近

    由比で起きた地滑りによる土砂災害。大雨により地面が大量の水分を含んでいたことから、県内各地で土砂災害が相次いだ

  • 藤枝市岡部町岡部付近

    朝比奈川に架かる仮宿橋の橋梁が流された

  • 浜松市浜名区細江町付近

    急激な増水により都田川が決壊。川沿いにあった多くの住宅が浸水した

当時の県民だより(昭和49年8月発行)が読めます

七夕豪雨災害を経て

県は七夕豪雨の被害を教訓として、さまざまな治水整備や防災対策を行ってきました。

  • 大谷川放水路(静岡市駿河区池田)

    巴川下流の洪水量を減らすため、中流部から駿河湾に直接放流する延長6.3kmの開水路を整備

  • 麻機遊水地(静岡市葵区赤松)

    増水時に巴川の流水を引き込んで下流への負荷を軽減させる遊水地。平常時は多目的広場として利用

崖崩れ・土石流対策

大雨時の崖崩れや土石流などの災害に対して、人命を守るため擁壁や砂防堰堤えんていなどの整備を推進

  • 奥ノ谷擁壁(静岡市葵区)

  • 長尾南沢砂防堰堤(静岡市葵区)

学生特派員がフカボリ!

静岡市治水交流資料館を取材してきました!

流域治水シンポジウム
七夕豪雨災害から50年~あの水災害を自分事に~

七夕豪雨災害の記憶を次世代に伝え、これからの防災について考えるシンポジウムを開催。七夕豪雨災害や治水に関する講演、展示ブースの設置などもあります。

講演

  • 静岡大学名誉教授 小和田 哲男氏
    撮影/今井一詞

  • 気象予報士 伊藤 麻衣氏

■日時:日時:7月6日(土曜日)13時~15時40分
■会場:グランシップ会議ホール 風

【要事前申込】

水災害に対する取り組みは新たなステージに!

県内では昭和49年に起きた七夕豪雨と同規模の豪雨が「令和4年台風第15号」や「令和5年台風第2号」の際に2年連続で発生するなど、これまでに経験したことのないような水災害が発生しています。こうしたことから現在、従来の河川整備などが中心の対策から、流域全体で対応する「流域治水」への転換を進めています。

流域治水とは?

気候変動の影響による水災害の激甚化・頻発化等を踏まえ、国、県、市町、民間企業、住民など、あらゆる関係者が協働して、主体的に水災害対策を行う考え方です。集水域氾濫域河川区域を一つの流域として捉え、地域の特性に応じ、氾濫をできるだけ防ぐための対策に加え、被害減少・早期復旧に備えるための対策を一体的に行います。


出典:国土交通省

流域全体で取り組むための対策

集水域

●雨水貯留機能の拡大

•ため池等の治水利用  •水田の貯留機能向上  •森林整備/治山対策

氾濫域

●住まい方の工夫

•リスクの低い地域へ移転促進

●避難体制の強化

•水害リスクの情報発信など

河川区域

●遊水機能の向上

•遊水地の整備

●河道の掘削など

•河道を掘り水が流れる面積を拡大

できていますか?土砂災害に対する日頃の備え

あなたがお住まいの地域でも起こるかもしれない土砂災害。多くの人の命を救うためには、県民一人一人の備えが欠かせません。

✅市町から配布されている土砂災害ハザードマップやWEB上の土砂災害ハザードマップやWEB上の土砂災害情報マップで災害リスクをチェック


土砂災害情報マップに示された警戒区域

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)
崩れた土砂などによって被害を受ける可能性がある場所

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)
崩れた土砂などによって建物が壊れ、著しい被害を受ける可能性がある場所

✅作ろう! わたしの避難計画

「どのタイミング」で「どこに」避難するのかを事前に計画しておき、いざという時に役立てましょう。用紙(沿岸地域に配布)やWEB上で作成できます

✅土砂災害警戒情報のレベルと 避難するタイミングを把握

土砂災害に関する問い合わせは、土砂災害110 番!(県土木事務所)

  • 下田 TEL/0558(24)2112
  • 熱海 TEL/0557(82)9171
  • 沼津 TEL/055(920)2212
  • 富士 TEL/0545(65)2794
  • 静岡 TEL/054(286)9321
  • 島田 TEL/0547(37)5272
  • 袋井 TEL/0538(42)3216
  • 浜松 TEL/053(458)7266

近所でがけ崩れが発生した、または、災害の不安を感じたらすぐにご連絡ください。

盛り土110番

不審な盛土行為を発見したら情報提供を!
TEL/054(252)9000 (県盛土対策課)

問い合わせ/
県河川企画課 TEL/054(221)3035 FAX/054(221)3380
県砂防課 TEL/054(221)3044 FAX/0054(221)3564

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビ株式会社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

知事直轄組織知事戦略局広聴広報課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2231
ファクス番号:054-254-4032
PR@pref.shizuoka.lg.jp