黒糖焼酎は、製法こそ「麹(こうじ)から醸(かも)す点においてラム酒とは根本的に異なる製法ですが、近年沖縄県で「イムゲー」とよばれる、琉球王国時代に庶民が「麹は米麹だが、糖質はサトウキビやさつまいも」という一風変わった焼酎のような酒が登場したため、俄然黒糖焼酎もはっきりと差別化できるようになり、かつまた当該商品は樽貯蔵という、これまた内地の焼酎であまりお目にかかれない製法のため、その独自性が際立つ風味になっています(付け加えるのなら30度という度数も一役買っています)。最近沖縄で樽貯蔵のラム酒を飲む機会に恵まれましたが、「明らかに」酒質に違いがある、独特の風味が当該商品では楽しめます。なかなか形容し難いのですが、(飲んだ方向けにたとえるのであれば)イムゲー同様「焼酎感」があるのにラム酒のような「甘やかさ」もあり、かつまた樽貯蔵の風味も楽しめる、簡単に言えば「大変欲張りな酒質」になっています。