まず気になったのはダブルスクリュー栓。これは前バージョンからあるもので、二世代前以前だと、標高の高い山を登った時に気圧差によって開かなくなる現象があったそうで、それを改善するために二重栓になったらしいのですが、この栓がキッチリ閉まる感じが弱く、左右に押すと若干ガタツキもあって使っていて気持ちよくありません。前述の話から察するに、あえて気密性を落としているんでしょうけど、時間を置いてから外キャップを外すと、蓋の内側に水滴がついていて、その分だけ保温力は落ちているでしょうから少し残念です。
とはいえ保温性能は十二分に高く、24時間経っても60度以上というカタログスペックに嘘はないようす。先に内部をお湯で温めてから沸騰したお湯を注いで、24時間経過させてみたところ、飲むと若干熱いくらいで、カップヌードルなら熱々とはいかないまでも、十分美味しく食べられる温度でした。
上蓋になるノンスリップコップについてですが、確かにゴム部分は持ちやすいものの、コップとして使うにはゴムの臭いが気になり、私には厳しかったです。使ってるうちに消えればいいですが、マグカップ等を別に用意する必要はありそう。
それと蓋を閉めるときですが、ナナメにハマってしまうことがよくあります。本体側の溝が薄いせいなのか良くわかりませんが、始点をきっちり合わせないと綺麗に噛まないようなんですよね。個人的にこれが一番のマイナス点で、結構ストレスなので改善してほしいところ。
色についてですが、写真だとライトが当たってメタリックな印象になっていますが、商品名にあるようにマットな赤。今は気に入っていますが、最初見たとき写真よりも安っぽい印象を受けたので、気になる方は実物の色を確認しておいた方がいいかも。サーモスの塗装は使ってるうちにハゲて汚くなる事があるので、そういうのが気になる人はステンレスそのままのライムグリーンの方がおススメです。
サーモス製の他のマグボトルなんかは半額以下で買えちゃったりするので、コスパを考えると強くおススメするほどではないですけど、「山専」という名前の響きに惹かれて買ってしまっても、後悔しない性能はあると思います。リニューアルと言っても、ロゴデザインやカラーが変わっただけみたいなので、在庫があるうちは旧型も狙い目。