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2024年06月10日
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カテゴリ:ニュース








発達障害の子どもを診察する医者が語る
「薬物療法に対する本音」

…多くの人が誤解している「薬物依存や副作用」





言葉が幼い、落ち着きがない、情緒が不安定。

 育ちの遅れが見られる子に、どのように治療や養護を進めるか。


 講談社現代新書のロングセラー『発達障害の子どもたち』では、
長年にわたって子どもと向き合ってきた第一人者がやさしく教え、
発達障害にまつわる誤解と偏見を解いています。 



本記事では、薬物の用い方についてくわしくみていきます。

 ※本記事は杉山登志郎『発達障害の子どもたち』
から抜粋・編集したものです。

薬物に対する態度

 ここで解説を試みるのは薬物の用い方ではあるが、
薬物療法に関する薬理学的な解説や
発達障害児への使用に関するテキストとしての解説ではなく、
どちらかというと非常に主観的な、
いわゆる薬の使い方およびさじ加減とでも言うべき内容に関して、
筆者の現在の考えを正直に伝えたい。  

発達障害の子どもたちをたくさん診察している医者の側が、
薬物療法というものをどのように考えているのかという内容は、
薬物療法を受ける側の方々にも知っておいていただくのが良いと思う。

 薬の使用は、なしで済めばそれがもっとも自然である。

しかし明らかに薬を用いたほうが楽だと思えるのに
用いないのはやはりまずいと思う。

もちろん、薬だけですべてが解決するわけではない。

 薬というものを非常に嫌う方が
発達障害の子どもたちのご両親の中にも存在するが、
その大半は薬物というものに対する
一種の過大評価から来ているのではないか。

薬があまりに劇的に効いた場合は、
むしろプラセボー効果(偽薬効果)を考えるべきである。  

児童精神科領域で用いられる薬は
その大半が長期にわたって連続して用いられる薬である。

たとえば統合失調症の治療薬として作られた抗精神病薬も、
うつ病の治療薬である抗うつ薬も、
てんかんの治療薬である抗てんかん薬も、
長い期間続けて飲むことを前提としている。

抗生剤や抗ガン剤のように、
目的とする細菌や細胞を叩いて叩き終わったらおしまい
という用い方をする薬ではない。

長年にわたり服薬を続けるのが基本的な用い方である分、
安全には作られていることをまず強調したい。  

もちろん副作用のない薬はない。

だが、薬を用いたくないという場合に
しばしば聞くのは次のような例である。

「学校(保育園)の先生が薬物は使わないほうが良いと言った」
あるいは
「父親が薬は使いたくないと反対している」。

こういった理由が挙げられることは少なくないのだが、
前者は子どもの養育に一時的な責任しか持たない人の発言であり、
後者は長い時間子どもとは接していない側の発言である。

医者により多少の傾向はあるが、
無意味に薬物療法を勧めるわけではないので、
このような意見に対して、
信念や感情論での薬物拒否は好ましくないことを
おおむね説明をする。  

この折にしばしば感じるのは、
このような発言をされる方が、保護者を含め、
子どもの側の大変さというものを
本当に理解した上で言っているのかどうかという疑問である。

特に自閉症グループの子どもは、
『発達障害の子どもたち』でいくらか触れたように、
けっこう大変な体験世界に生きている。

 薬物療法を勧める際に、もっとも頻度が高い状況とは、
本人の起こす問題行動と
周囲の側の拒否反応による悪循環が起き始めている場合である。

発達障害の子どもたちに接する者は必ず、
彼らがどのような体験世界にいるのか、
多少なりとも理解してほしいと思うのはこんなときである。

同じことは学校の選択の際にも感じるのであるが、
これについてはすでに述べた。  

もう一つよくある誤解は、薬の依存性についてである。

たしかに、多動に用いるメチルフェニデートと
抗不安薬と呼ばれる不安や不眠に用いられる薬は、依存性が高い。

しかしもっとも使用頻度が高い抗精神病薬と
抗うつ薬は依存性に関しては
まったくといってよいほどない薬である。

またこの二つは飲み心地がけっして良い薬ではない。

依存性が見られないのは、
この飲み心地の悪さが大いに関係しているのではないかと思う。



​脳の中の悪循環を抑える​


 薬物療法の効果はこれまでは
熱が出たときに用いられる
熱冷ましのような対症療法と考えられてきた。

ところが最近の脳研究の中で、必ずしもそうとは言えず、
場合によっては
かなり根本的なところに作用しているのではないか
という可能性が示されるようになった。

 たとえば広汎性発達障害
のタイムスリップに
選択的セロトニン
再取り込み阻害剤
(つまりこれは
セロトニン系の神経の賦活を行う
という作用機序を持っている)
という抗うつ薬の一種が用いられ、
興奮しやすい症状やパニックの頻発に抗精神病薬
(この薬の主な働きはドーパミン系の神経系の抑制である)
の少量が用いられてきたが、
近年の脳科学の研究によって、
広汎性発達障害におけるセロトニン系の神経の機能不全と、
ドーパミン系の機能亢進が示された。


 そうなると、
上記の二剤がしばしば有効というのは当然であり、
対症療法とは言いがたい。

多動へのメチルフェニデートの作用についてもすでに述べた。

うつ病や強迫症状に対して用いられる抗うつ剤も、
薬が効く部位が明らかになってきており、
いずれもそれぞれの症状のメカニズムの
ほとんど根本の問題に働いているのである。

 考えてみればそれだからこそ有効なのであって、
そうでなければ効くはずがないであろう。

しかし問題は、個人差が非常に大きいことと、
非常にゆっくりと効果が現れることである。


 一方で、薬物療法だけで
治療が可能かというともちろん無理である。

発達障害といえども、
大半の問題の解決は本人の自己治癒力に委ねられており、
基本的な健康な生活維持の努力なくして、
何を行っても無意味である。  

いらいらと荒れている子に、
1日4時間以上もテレビゲームをさせて止めない、
不安定で不穏な子に週に4回塾に通わせ、
そのために週に4日は
睡眠時間が極端に少なくなる状態を変えない。

このような環境調節を行うことなく、
薬物療法や精神療法を行ったとしても完全な無駄であろう。

すでに述べたが養生訓こそ最優先であることは、
臨床の場に座っていると毎日実感されるところである。  

薬物療法の効き方をみると、
先に述べたように
悪循環を抑えるというものが大半であるが、
それも脳の中の悪循環を抑える
といった感じの働き方というのが筆者の実感に近い。

クールダウンが難しい(特に広汎性発達障害の子どもの)脳に、
薬によって脳内の環境調節を図っているわけである。  

したがってそのような対応を行っても、
長時間のAV刺激および情緒的興奮という強烈な刺激によって
極度に脳の興奮を持続させる状況を長時間続けるというのは、
マッチポンプそのものである。

もちろんすべて禁止する必要はない。




​​​​筆者が主張しているのは極論ではなく、
興奮が後を引かない程度にまで
たとえばゲームの時間を制限することは、
普通の子どもにも健康な生活のために
必要であろうというレベルの常識論である。

薬物療法という論点に戻れば、
過小評価も過大評価も好ましくない
という実に常識的な線に尽きる。

 ※本書で取り上げられている事例は、
公表に関してはご家族とご本人に許可を得ていますが、
匿名性を守るため、大幅な変更を加えています。



現代ビジネス

[YAHOOニュース]





発達障害の子どもたち (講談社現代新書) [ 杉山 登志郎 ]





服薬には何より本人の立場になって、
十二分の注意を注ぐことが必要ですね。






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Last updated  2024年07月16日 18時50分27秒
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